来月、光文社新書から『イスラムがヨーロッパ世界を創造した 歴史に探る「共存の道」』を出します。よろしくお願い申し上げます。
イスラムの過去を知り、理解することはイスラムへの偏見を正すことにもなるでしょう。ヨーロッパ域内にあるイスラムを拒絶する意識は、イスラムの過去に関して知識をもっていないとか、理解していないことから発生しています。
イスラムは決して野蛮人や未開の文明の宗教ではないことは中世に高度に発達したその文化や科学を見れば明らかですだ。対立や敵対よりも宥和や共存、共生の姿勢をもつほうが各宗教・宗派の人々の心の障壁を低くし、国際社会がヘイトやテロなどの負の連鎖から脱却することにもなるでしょうだろう。今ほど地中海地域の共存の歴史や構造から得られる知恵や工夫が求められている時はないように、私は思いますう。
イスラムの肯定的な面を見ていけば、日本人のイスラム観もきっと変わるはずですことだろう。本書ではイスラム世界が異文化、異教と共存していたいた歴史、特に地中海世界の歴史や、文化・経済の交流の形態、また他宗派の人々への寛容を説いたいたイスラム文学などを紹介していきます。
本書では、イスラム文明が文化、科学、芸術、食などの分野で人類にいかに多くの貢献をしてきたかを紹介し、日本ではあまり知られていないムスリムたちが世界史の発展に尽くした優れた足跡や業績を明らかにし、イスラム世界への見方を新たにする機会もを読者に提供しますできたとすれば幸いです。
(「はじめに」より)

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