あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
新年を祝う行事はメソポタミアで紀元前2000年ぐらいに始まりました。メソポタミア文明は世界で最も早く栄え、「メソポタミア」の意味はギリシア語の「二つの川の間に」という意味で、チグリス川とユーフラテス川に囲まれた間の地域を指します。
バビロニアでは、春分の日の新月が現れた時が新年の始まりで、アッシリアでは秋分の日に最も近く現れた新月をもって新年としました。メソポタミア文明は、バビロニア人たちに見られるように、数学や天文学でも多大な貢献をした。六十進法の算術や角度は現在でも用いられています。たとえば、一時間が60分というのもバビロニアの遺産です。ピタゴラスの定義は紀元前18世紀にメソポタミアで生まれたものです。

https://jpnculture.net/hatsuyume/
中世ヨーロッパの初期には新年は3月25日に始まって「聖母マリア受胎告知の祝日」として祝われました。1582年にローマ・カトリック教会がグレゴリウス暦を採用してから1月1日が新年となり、スコットランドでも1660年に、ドイツとデンマークでは、1700年に、イングランドは1752年、ロシアでは1918年に1月1日が新年となりました。
ユダヤ教では「ローシュ・ハッシャーナー」で新年が始まります。ユダヤ暦は太陰太陽暦ですが、ユダヤ暦で「1月」に相当するティシュレー月の初旬に「年の頭」に因んで魚の頭や、甘い(良い)新年を願って、蜂蜜をかけたリンゴ・パン、ツィメス・柘榴などが食べられます。イスラム暦の1月は「ムハッラム」でその10日にはアーシューラーの行事があります。アーシューラーはユダヤ教のヨーム・キップールに相当する断食の日でしたが、シーア派では第三イマームのフサインがこの日にカルバラーで殺害されたことからその殉教を悼む日になっています。
炎を熾(おこ)すこと無しに、
どうして光が得られよう。
何をするにも導きが必要となる、
希望という名の導きが。 ―ルーミー

https://www.pinterest.jp/pin/747386500639412030/
アイキャッチ画像は阿漕浦の初日の出(三重県)
https://tenki.jp/suppl/usagida/2019/12/27/29590.html より

コメント