サンタクロースはトルコの出身だった

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Translation / 翻訳

 サンタクロースは「セイント・ニコラオス」のオランダ語の訛りで、彼は4世紀に生きた、トルコの地中海沿岸の古代都市ミュレ(現在のデムレ近く)出身の人物で、「魔術師のニコラオス」とも呼ばれていた。

トルコ・イスタンブールのクリスマス
https://www.propertyturkey.com/blog-turkey/how-to-celebrate-christmas-and-new-year-in-turkey?fbclid=IwAR2FzeksiAt08r1ng8IvoseXq8kmXoTdHAjgPZf0vOnSWBKys0YtdOTwqKI


 東方正教会のイコン(キリスト教の敬拝の対象としての聖像)にはセイント・二コラオスは肌も浅黒く描かれ、地中海地方出身であることを印象づけている。


 セイント・二コラオスはギリシア語を話す、ギリシア正教徒、あるいはシリア正教徒だった。ちなみにアメリカでは1909年にネブラスカ州のオマハで大規模な反ギリシア暴動が発生し、ギリシア人コミュニティをほぼ放逐してしまった。こうした非白人に対する暴動の中心にあったのは、白人至上主義団体のKKK(クー・クラックス・クラン)などであった。


 アメリカでは「白人」は、非カトリックの北欧(南欧と区別される地域で、イギリス、ドイツ、ノルディック諸国)出身者たちが黒人ばかりでなく、カトリックのアイルランド人や、レバノン、イタリア、ギリシア人、ポーランド人、ユダヤ人を含む1880年から1924年にかけて大量に見られた南欧や東欧からの移民と自らを区別して表現する際に使用したものだった。アメリカでは、1924年に移民法の改正が行われたが、それは極端に人種主義的なもので日本人を含めて、レバノン人やシリア人など非ヨーロッパ系移民の排斥が唱えられた。

https://www.youtube.com/watch?v=MyZjG4SYios


 こうした人種的伝統があるために、アメリカではサンタクロースには「白人」というイメージが植えつけられ、それが日本人のサンタクロースに対するイメージを形成することにもなった。
 ジョン・レノンの「ハッピークリスマス」の歌詞には下のようなものがあり、人種的相違を乗り越えることが訴えられている。


And, so this is Xmas
For weak and for strong
For rich and the poor ones
The world is so wrong
And so happy Xmas
For black and for white
For yellow and red ones
Let’s stop all the fight


そうクリスマスが来たんだ
弱い者にも強い者にも
お金持ちにも貧乏人にも
この世界は間違っているから
ハッピークリスマス
黒人にも白人にも
黄色い人や赤い人にも
すべての争いをやめようよ 
(http://blogs.yahoo.co.jp/hmr_entertainment/10860038.html)


 2013年に始まったヨルダン川西岸ベツレヘムの聖降誕教会の改修工事は、ムスリムたちの協力も得ながら行われてきた。2018年12月のクリスマスを前にベツレヘム生まれのイーサー・サルジーフ・ギリシア正教会神父は、世界が分断されている現在、クリスマス・ミサでは、公正、愛、平和、人々の連帯を祈ると語った。(「ミドル・イースト・アイ」2018年12月20日)
アイキャッチ画像は日本人のサンタクロース
右は深田恭子
http://newsgaidonikonikosokuhou.blog.jp/arc…/13676354.html

https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=3759964&media_id=78
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