ピート・シーガーの「原爆を許すまじ」

日本語記事
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Translation / 翻訳

 アメリカのフォークソング歌手のピート・シーガーが1968年にオーストラリア・メルボルンで日本の「原爆許すまじ」という曲を歌った動画が下にある。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm31206026


 日本語を交えながら英語では下のように朗読したり、歌ったりするが、彼の歌に聴き入る聴衆の男性の表情にも心に響くものがある。


In the place where our old home was destroyed,
We bury the charred bones of our relatives,
Now the white flowers are blooming there.
Oh, we must never allow, we must absolutely forbid another Atom Bomb to fall.
(Singing)
Deadly rain gathers poison from the sky,
And the fish gather death from the depths of the sea,
Fishing boats are idle, their owners are blind,
Deadly harvest, of two Atom boms,
And landsmen and seamen you must watch and take care,
That the third Atom bomb never falls.


 ピート・シーガーの代表作である有名なフォークソング「花はどこへ行った」は、「花はどこへ行った 少女が摘んだ」、「少女はどこへ行った 男たちのもとへ嫁いでいった」、「男たちはどこへ行った 兵士となって戦場へ行った」、「兵士はどこへ行った 死んで墓に入った」、「墓はどこへ行った 花で覆われた」と続き、戦争を連鎖のように繰り返すことの愚かさを訴える。が、原爆の悲劇は二度と繰り返されてはならない。


 被爆者で、医学者、長崎大学の学長であった土山秀夫さん(1925~2017年)は「核廃絶という遠大な目的を達成するためには、個人の力、一団体の力だけでは微々たるものかもしれません。しかし個々人の力を集め、団体の力を集めて行けば、やがて大きな世論を作り出し、その世論を背景にして国を動かすことは必ず可能なはずです」と述べている。

「長崎新聞」より
もう少し記事を読みたいところですが、下に全文があります
https://twitter.com/nagasakinino/status/783052897139384320


 土山さんは北朝鮮の核兵器を意識して「選択肢は2つ、核武装するか、仮想敵を含めた非核兵器地帯を作るかだ。後者なら核の傘から脱却できるし、安全保障上も問題がない。武装強化は安全につながらない」と述べている(「ヒロシマ・ナガサキ通信」No.166)。北朝鮮の核兵器保有に対して、強硬な世論もあり、日本はアメリカの「核の傘」に頼っているが、土山氏のような理性に訴える解決方法も政府は視野に入れたらどうか。

アイキャッチ画像は

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