あたらしき年、ふるき願いをかへし。

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Translation / 翻訳

 エドワード・フィッツジェラルドの英訳から、英文学者であり詩人でもあった竹友藻風(たけとも そうふう 1891~1954年)が訳した「ルバイヤート」には次のように新年が詠まれる。


 第四歌
 あたらしき年、ふるき願いをかへし。
 つつましき心。いま、孤獨(ひとり)にかへる。
 木の枝にもモゼス(モーゼ)の白き手の見ゆる
 そのあたり、大地よりもイエスも息づく。


 この歌にはモーゼもイエスも出て来て、イスラムのユダヤ教やキリスト教に対する敬意もうかがい知れ、異教の存在にも希望を見い出しているかのようだ。異教徒を敵視する過激な集団にはその意味を噛みしめてほしい。来年は、宗教間の対話や共存への動きが発展していくことを望む。

年越しそば
天ざる
深大寺
「門前」


 オマル・ハイヤームが創作されたと伝えられる『ノウルーズ(新年)の書』には次のようにかかれている。
 至高なる神は、太陽の創造において他に比類なき恩恵を施しているからである。それはたとえば、ある偉大な王が、自らの代官の1人に、人々が彼(代官)を敬い、彼の徳の本質を知るようにせよ、と指示するがごときである。そうすれば代官を敬う者はみな、王を敬うようになる。
(伝ウマル・ハイヤーム著『ノウルーズ(新年)の書』訳注・校訂:守川知子・稲葉穣)
http://www.kita.zinbun.kyoto-u.ac.jp/…/2011/10/nawruz.pdf
 日本では大晦日の大祓の行事があるが、イランでも年内の最後の火曜日の夜に、戸外で焚き火をし、年内に起こった災いを炎とともに消し去ることを行う。


 私の黄色(悲しみや病気)はお前に、お前の赤色(健康や美、新鮮さなど)は私に
 悲しみよ去れ、喜びよ来い、不幸よ去れ、運よ来い
 さぁ火曜の夜よ、我が願いを叶え給え
http://www.el.tufs.ac.jp/…/pc/News20070319_013643.html

深大寺湧水

アイキャッチ画像は深大寺、12月31日

深大寺湧水
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