2016年6月3日に他界した元世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリの葬儀は生まれ故郷のケンタッキー州ルイビルで行われたが、トルコのエルドアン首相、ヨルダンのアブドラ国王、ビル・クリントン元米国大統領など世界の現・元首脳たちが参列し、スポーツ界だけでなく、国際政治や人権・平和問題、イスラムの宗教活動にも多くの足跡を遺したことを表すものだった。

ベツレヘムの聖降誕教会のクリスマス・ミサで
https://www.gettyimages.co.jp/イベント/traditional-midnight-mass-celebrated-in-bethlehem-84121956?#latin-patriarch-of-jerusalem-fuad-twal-carries-a-baby-jesus-following-picture-id84121777
モハメド・アリは、ムスリムとしての大義にも生きた人だった。1974年にボクサーを引退し、レバノンのベイルートを訪問すると、米国が「シオニズム」と「帝国主義」の擁護者となっていると述べた。同じ機会にレバノン南部のパレスチナ難民キャンプを訪問すると、彼をはじめとするすべてのアメリカのムスリムたちはパレスチナ人が彼らの故地を解放し、シオニストの侵略者を追放する闘争を支持すると述べた。

https://eng-archive.aawsat.com/walid-abdul-rahman-dalia-assem-and-asharq-alawsat/news-middle-east/grand-imam-azhar-terrorism-intellectual-psychological-disease?fbclid=IwAR1UscHUVpzfkqX9AqRt-IcSy0w1ofcopFEClW5XqzWAy47bINxPC3ZyXiw
1985年にイスラエルを訪問し、約700人のレバノンのシーア派住民たちの政治犯を解放する交渉をイスラエル政府と行った。
シオニスト(イスラエル)を批判するアリだったが、彼の娘がユダヤ教徒と結婚し、孫がユダヤ教徒になることには反対せず、イスラエルとユダヤ人を区別していた。

http://lloydwolf.com/?page_id=109
彼は、「ユダヤ人にもよき人生を送る人々がいて、彼らは天国に行くだろう。母はバプテストで私とは異なる宗教を信仰していたが、母が天国にいることを信じている」と述べた。
「宗教は問題ではない。善き人生を送るならば神の祝福があるだろう。ムスリム、クリスチャン、ユダヤ人は同じ神を信仰する。我々は異なる方法で神に奉仕しているのだ。」ーモハメド・アリ

https://sanaaaser.wordpress.com/2014/10/31/the-ethics-of-representation-muslim-veiling-in-ethnography/?fbclid=IwAR1yf5L7ubRaSCElnY2R66FV6kYWKmgKZlBCPqemuT17Atz5LP_vEMGWA88
モハメド・アリの葬儀にはキリスト教、ユダヤ教、仏教などの宗教界から多くの参加がある。IS、クリスチャン右派、イスラエルの右翼など極端な宗教勢力がある中で、彼の生きざまは宗教の相違を乗り越えるすべを現在に伝えた。
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