2004年にイラクで武装集団に拘束されたジャーナリストの安田純平さんは、自らが解放されたのは「銃を持っていなかったこと。丸腰だったんですね。銃を持っていたら100%死んでるんですね。こちらが強調できるのは、丸腰であるということ。」と語っている。

https://www.samaritans-purse.org.uk/article/hope-springs-anew-in-northern-iraq/?fbclid=IwAR3P1gQ8XA-SFS19Z-bSrb7d9FOhqga40s29LE9vyHaOBsyB2xzhaOtRYLE
彼はイラクにおける対日観にも下のように語り、それが間接的に解放に役立ったと述べている。
「イラク人というのは非常に親日的なんですよね。連中、日本政府の決定を非常に非難している一方で、日本にすごく興味があってですね、ジャッキー・チェンも含めてですね、武装勢力の連中も『車はトヨタなんだよね』って話をし始めて、『いや、日本車はすばらしい。』
みんな80年代のぼろい車に乗ってるのに、『こんなによく走るのは日本車だからだ。しかもエアコンまでついちゃうんだぞ。こんなボロくてもエアコンまで付くのは日本車くらいだぞ』とすごく自慢するんですよ。(中略)
80年代に入りまして、イラン・イラク戦争が始まりまして、欧米企業というのは、契約と違うと言って帰っちゃうらしいんですよ。そういう中で日本企業はすごくマジメなので、しっかり契約守りまして、戦争やってる最中も道路とか作り続けていい仕事をしちゃうんです。彼らが約束を守っていい仕事をしてくれた。一緒に仕事をしていても欧米人と比べて奥ゆかしい。あんまり人に対して怒るとかしないじゃないですか。特に仕事中なんかですね。すぐ怒る欧米人なんかと違って静かで、マジメで、いい仕事をする。
非常に尊敬していて、しかも反米教育の一環としてヒロシマ、ナガサキをみんな知ってまして、ヒロシマ、ナガサキのような経験をしておきながらですね、ここまで発展した人々だということで非常に尊敬してます。そういうのが80年代に強く作られ、今でもだいぶ残ってまして、それが遺産として今でも生きている。自衛隊派遣は非常に批判されてますけど、遺産がすごく大きいものですから、それを食いつぶしながら、まだなんとかなっているというところかなと思います。」
日本政府が考えた南スーダンでの「駆けつけ警護」は、銃を携帯する自衛隊員が行うもので、丸腰の場合と異なり、武装集団の攻撃対象となる可能性があった。南スーダンにはイラクにおけるような親日感情の資産もなかった。また「駆けつけ警護」が中東イスラム地域に拡大されれば、日本人たちがこれまで積み上げてきた「財産」を台無しにする可能性もある。「駆けつけ警護」は、大した議論もなく、ただだらだらとこの国の将来の重要な方針が決まってしまったことに空恐ろしさを覚える。自衛隊員の犠牲者が出たり、自衛隊員が現地の人間を殺害した場合、いったい誰が責任をとるのだろうか。
※安田さんのコメントは下のページから引用しました。
https://i-peace-ishikawa.com/%E3%80%8C%E6%8B%98%E6%9D%9F%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%AE%E7%9C%9F%E7%9B%B8%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E5%B8%82%E6%B0%91%E3%81%AE%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%80%8D/?fbclid=IwAR1iR0TrUEAnWnvj1D17ZTw1d5Sdn_0BwEamXPxS_YY4gribuvg2vYI3whc

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cc/Miss_Iraq_2015.jpg?fbclid=IwAR3e_bCXvPaONZ1miNADVhPR_XkoTyJ-4vA2euY2GzKly1spCjv1-_BBRzo
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