2014年4月中旬、ジョン・レノンの「想像してごらん 国なんて無いんだと そんなに難しくないでしょう?殺す理由も死ぬ理由も無くそして宗教も無い」という「イマジン」の一節をとらえて、「ジョン・レノンは正しかった」とイスラエルの『人権のためのラビ(ユダヤ教の宗教指導者)』の代表であるラビ・アリク・アッシャーマンは語った。
http://www.noozilla.com/news/5270763/
アッシャーマンは「非ユダヤ人に対する振る舞い方を、神と私たちの宗教に掛けて反省する」「ユダヤ教の名において人々に対する扱いを間違うなら、それは神の名を傷つける」ともいう。彼は常々、ラビたちが中東和平を主導していくべきことを説いている。
http://www.christiantoday.co.jp/…/4204/20091005/news.htm

多くの紛争や暴力は宗教を一つの要因とするナショナリズムのイデオロギーの下に起こされてきた。冷戦後のボスニア紛争、イラクの宗派対立、継続するパレスチナ紛争、ブッシュ大統領が「聖戦」を唱えたイラク戦争など枚挙にいとまがない。最近、ナイジェリアのボコハラムはイスラムの名の下に少女たちを大量に誘拐した。
アメリカのトランプ前大統領がエルサレムにアメリカ大使館を移転したことについては世界中から非難の声が上がったが、しかしアメリカ国内ではこれを歓迎し、喜んだ人々がいる。
アメリカの福音派にとってトランプ前大統領は最後の審判に向って神の意志を実現したと考えられていた。福音派はエルサレムにユダヤ人が集まれば集まるほど、キリストが暮らしていた頃のパレスチナに近づき、キリストの復活があると考えている。

イスラエル国家とエルサレムの役割は福音派にとってきわめて重要で、その考えの中心にあると言っても過言ではない。前千年王国(至福)説(千年至福期前にキリストが再臨するという説)は、アメリカの多数の保守的なプロテスタントによって共有される考えであり、「千年王国(至福)」とは正義と平和が支配する理想的な世界やユートピアを指す。

宗教は人間の幸せを考えるものだが、福音派は宗教のために、イラク戦争を支持したり、パレスチナ和平のオスロ合意やイラン核合意からの離脱を唱道したりして、世界の平和や安定とは逆行する主張や活動を行っている。
ジョン・レノンの「イマジン」和訳は http://ai-zen.net/kanrinin/kanrinin5.htm より
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