明日、8月4日は映画「男はつらいよ」シリーズの渥美清さんが1996年に亡くなって26年目となる。実家に帰省するたびに父が観ていたので、少なからぬ寅さんのセリフを覚えてしまった。

https://www.tora-san.jp/supported/atsumi.html
「男はつらいよ」はエジプトのカイロの日本大使館が開催した映画鑑賞会でも大変人気があったという。日本に留学するエジプト人留学生によれば、「男はつらいよ」の上映は日本の地理や自然環境などをエジプト人に紹介するのに大変良い機会となり、そこで日本に興味を持って、日本語を学ぼうと思った人がエジプトでは現れたそうである。
https://www.lang.nagoya-u.ac.jp/…/issue/pdf/6/6-05.pdf
「男はつらいよ」のロケは高知、富山、埼玉県以外の都道府県ですべて行われた。確かに、外国人が日本各地の風土や習慣を知るよい教材となったことだろう。家族の結びつきなど日本人の情愛を外国に知らしめるよい媒体ともなったことと思う。

https://books.bunshun.jp/articles/-/3365
16年8月2日の毎日新聞に「現代人を救う禅の力」という記事があった。
http://mainichi.jp/articles/20160802/dde/012/040/003000c
禅宗の初祖とされる達磨大師は、「碧眼の胡僧(青い目の異国の僧)」とも表現され、波斯国(現在のイラン)の人だったという説もある。2000年1月来日したイランのハタミ大統領が、東京工業大学の名誉博士号授与式で、言葉に絶対の信を置く西洋に対して、日本の禅やイランのイスラム神秘主義は、沈黙から多様な示唆と寓意を汲み取ろうとすること。相手の言うことにまず耳を傾け、相手の立場を重んじるのが東洋とアジア(イランを含め)の風土的特性であること、禅とイスラムは底流において相通ずる精神と思想が流れていることなどを、幅広い知識を駆使して語った。
(西川恵「『イスラム』と日本」『よくわかる「今のイスラム」』(集英社、2001年)より)
中東では日本人の「ダイスケ」という名前に接すると、急に親しみをもってくれるという。イラクでは「UFOロボ グレンダイザー」が1980年代に放送されて、放映時間になると路上から子供たちがいなくなるほどの人気を博し、その主人公の「ダイスケ」という名前に愛着をもっているイラク人が多くいる。
日本人のイメージを高めるためには日本の文化力は貴重だ。湾岸戦争が終わった頃、シリアを尋ねたら、シリアに留学している日本人研究者から「シリア人の多くはブルース・リーを日本人と思っていて、日本人はみなブルース・リーのようなよい人だと考えている」と語っていたことを覚えている。
アイキャッチ画像は
男はつらいよ 葛飾立志篇
https://www.tora-san.jp/movie/16/ より

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