千曲川旅情の歌とイスラムの旅、風の情感

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Translation / 翻訳

小諸なる 古城のほとり
雲白く 遊子(ゆうし)悲しむ
緑なす 蘩蔞(はこべ)は萌えず
若草も 籍(し)くによしなし
しろがねの 衾(ふすま)の岡辺(おかべ)
日に溶けて 淡雪(あわゆき)流る

千曲川旅情の歌
歌碑
http://monument.sakura.ne.jp/file/chikumagawaryojyounouta.html?fbclid=IwAR3wBxieGG0ci2z54YVQsD9aWimZ7NaCgCPSNkzhQGZE1nFgsPgLlkLrfpE


 この詩「千曲川旅情の歌」は「男はつらいよ~寅次郎サラダ記念日」に登場するが、寅さんが長野県小諸市で会った女医の真知子が「そうだわ、遊子かなしむの遊子って、寅さんみたいな人を言うのね、きっと」と言うと、寅さんは「とんでもねえ、俺みたいなもんを勇士だなんて、けど真田十勇士とか、爆弾三勇士なんてのはガキの頃あこがれました。どっちかと言うと、猿飛佐助のような忍術使いが好きだったなあ」と応える。遊子とは「旅人」のことだが、この詩では作者の島崎藤村のことだ。


 日本はたびたび豪雨災害に見舞われるが、降雨が少ない中東イスラム世界では雨は人間に恩寵をもたらすものとして描かれる。イスラムの聖典「クルアーン(コーラン)」で雨を表す「マー」という言葉は、アッラー(神)の恵みの一つとして表される。「雨は風が運んだ雲によってもたらされ、死んでいる地を蘇らせ、果実を実らせ、人々の飲料水ともなる」などと表現されている(『岩波イスラーム辞典』)。また、台風の構成要素の一つである「風」は惠みの雨をもたらす前兆とされる一方で、偶像崇拝を続けたアードの民(『クルアーン(コーラン)』に登場する古代部族)が暴風雨によって滅ぼされたように、神の怒りを表す場合もある。偏西風のモンスーンによって海路でのイスラム商人たちの活動や、インド、東南アジアへのイスラムの普及は可能になった。

「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」より
早稲田大学での講義
https://twitter.com/cinemaclass…/status/972314284939100161


 「旅人」へのいたわりはイスラムでは特に強調される。
「近親者に当然あたえるべきものは与えよ。貧者と旅人にも。しかし濫費してはならない」(『コーラン』17章26節)


ゲストハウス(隊商宿)
人間という存在は、みなゲストハウス
毎朝、新しい客がやって来る
喜び、憂鬱、卑しさ、そして一瞬の気づきも
思いがけない訪問者としてやって来る
訪れるものすべてを歓迎し、もてなしなさい
たとえ、それが悲しみの一団だとしても
できるかぎり立派なもてなしをしなさい
たとえ、それが家具のない家を荒々しく駆け抜けたとしても
http://d.hatena.ne.jp/kyoko_nishida/20130525/1369481846

千曲川リバーサイドパークの桜堤
https://www.jalan.net/news/article/273119/3/
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