2015年5月に亡くなった俳優の今井雅之さんは元自衛隊員で、亡くなったのは集団的自衛権とか平和安保法制が国民的な議論になっている最中だった。

https://www.asahi.com/showbiz/stage/spotlight/OSK201112080082.html?fbclid=IwAR3gGJGtZOv7q3iZKulVXN-gEkjvoecdP_vkeBokKp7o4LnfM-Coi01QN2c
「アメリカは10年に1回戦争をしなきゃダメな国でしょ、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争……、そしてその度に自衛隊や他の国の軍に武器を売るんですよ。武器っていうのはね、これはボクも自衛隊にいたわけですからわかるんですけど、10年で古くなるんですよ。その在庫処理みたいなもんなんです。そのためには何をせなダメや思いますか?」
上の今井さんの問いに回答を与えるならば、在庫処理には戦争や緊張が必要ということか。今井さんの説に従えば、昨年8月にアフガニスタンから撤退したアメリカは次の「在庫処理」が必要となっている。「在庫処理」が必要なのは、エネルギー産業と、製造業では軍需産業ぐらいしか主要なものがないロシアも同様だ。

https://www.weforum.org/agenda/2019/03/5-charts-that-reveal-the-state-of-the-global-arms-trade/?fbclid=IwAR2I1sJMWJEuAfpbwFkdcgUvjBRccOLcgRM2yHkBFbm6JQU29zTBLGcyrXE
ロシアはアメリカに次ぐ武器輸出国で、武器製造関連で働く人々は250万人から300万人と見積もられている。ロシアが2015年9月からシリアに軍事介入し、アサド政権を必死に守るのもアサド政権のシリアがロシア軍需産業の「上客」ということもある。GlobalEconomy.comによれば、2020年のロシアの武器輸出額は、32億300万ドル(約3700億円)だった。アメリカは93億7200万ドル(1兆830億円)でロシアの3倍近いが、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によれば、2016年から20年の期間、アメリカ(37%)とロシア(20%)で世界の武器輸出の半数を優に超える。これらの数字はウクライナをめぐってなぜ欧米とロシアが対立するかという問いに回答を与えるものだ。ウクライナをめぐる緊張はアメリカとロシア、双方の兵器関連産業にとっては追い風となっていることは間違いない。
同じくSIPRIの統計では2019年の世界の軍需企業ランキングでは、上位5位までをアメリカが独占し、6位に中国航空工業集団(AVIC)、8位に中国電子科技集団が入っている。台湾海峡をめぐる緊張で、アメリカや中国の軍需産業が莫大な利益を手にしていることは想像に難くない。われわれ日本を含めて国際社会はこうした企業の思惑に振り回されている。
下は今井さんの言葉だが、日本とアメリカの安全保障関係の本質を突くもので、アメリカにとって最優先すべきは自らの国益であることは言うまでもない。
「アメリカは日本と兄弟とか言ってますけど、そんなもんとんでもない! 立川だろうが厚木だろうが沖縄だろうがって日本中にアメリカの基地がいっぱいあるわけですよ。でも、考えてみてくださいよ、アメリカに日本の基地がありますか?」
「実際ね、テポドンがアメリカに落ちたらアメリカは鬼になりますよ。でも、日本を守るという大義名分では絶対にアメリカは戦争なんてしませんよ。だって、何の得もないですからね」
アイキャッチ画像は今井雅之さん
https://www.iza.ne.jp/article/20150530-AF6PLQLAARNZJGUCJAMKGLK3KU/?fbclid=IwAR1DAXRMLHNZBA4uTnXCFjXvmr26IOJHGQFFhH4Yq92Z1xCYgHs9-jGFwLQ

「戦争の親玉」
https://www.popsike.com/BOB-DYLAN…/362300528781.html
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